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の強さと悲しい過去
「鬼滅の刃」に登場する十二鬼月の一人、下弦の伍・累は、幼い容姿からは想像できないほどの強さと、読者に深い印象を残す悲しい過去を持つ鬼です。那田蜘蛛山で竈門炭治郎と繰り広げた激闘は、物語の中でも屈指の名場面として、多くのファンの心に刻まれています。
彼はなぜ「家族の絆」に執着し、鬼でありながらその関係を求めたのでしょうか。また、鬼舞辻無惨のお気に入りだったとされる彼の、知られざる強さや、その最期に見せた人間性について、詳しく解説いたします。
この記事を読むことで、以下の情報が得られます。
- 下弦の伍・累のプロフィールと十二鬼月での位置付け
- 彼が操る強力な血鬼術とその詳細
- 鬼となった悲しい過去と、家族への異常な執着の理由
- 竈門炭治郎との壮絶な戦いの結末
鬼滅の刃の下弦の伍「累」とは?
- 鬼滅の刃における下弦の伍の立ち位置
- 鬼滅の刃の敵キャラ累の魅力
- 累が求めた家族の真実
鬼滅の刃における下弦の伍の立ち位置
『鬼滅の刃』に登場する下弦の伍、累は、主人公・竈門炭治郎たちが初めて遭遇した十二鬼月の一員です。彼は鬼舞辻無惨直属の配下であり、鬼の階級制度において下弦の鬼の中でも特に異彩を放つ存在でした。
累は、物語の重要な舞台となる那田蜘蛛山を拠点とし、そこに「家族」と称する他の鬼たちを住まわせていました。鬼が群れることや、他の鬼に力を分け与えることは、本来無惨の厳しいルールに反する行為です。しかし、累だけは特別に許可されていました。この特例は、彼が無惨にとって特別な存在であったことを示しているでしょう。
ポイント: 累は、炭治郎たちが十二鬼月と直接対峙する最初のきっかけを作った重要な鬼です。彼の登場により、鬼殺隊と十二鬼月の力の差が明確に描かれ始めました。
鬼滅の刃の敵キャラ累の魅力
累は、外見的には子供のような容姿ですが、その内面と力は十二鬼月の中でも上位に位置していました。身長135cm、体重30kgという小柄な体躯からは想像もつかないほどの強さを持っており、多くの鬼殺隊士を苦しめたのです。
アニメ版では内山昂輝さんが声優を務め、彼の冷酷さと、どこか悲しみを帯びたキャラクターを見事に表現しています。週刊少年ジャンプの第1回人気キャラクター投票で鬼の中ではトップ3に入る16位、第2回でも33位と、読者からの人気も非常に高いキャラクターです。これは、単なる敵役にとどまらない、彼の持つ複雑な背景や悲劇性が読者の心に響いたからではないでしょうか。
累が求めた家族の真実
累が「家族」という絆に異常なまでに執着する背景には、鬼になる前の悲しい過去がありました。幼少期から病弱だった彼は、鬼舞辻無惨から血を与えられ鬼となります。鬼となったことで強靭な体を手に入れましたが、その代償として人間を手にかけ、実の両親に殺されそうになりました。しかし、累は両親を返り討ちにしてしまいます。
この事件の後、累は死ぬ間際の両親の言葉を思い出します。父の「大丈夫だ累 一緒に死んでやるから」と、母の「丈夫な体に産んであげられなくてごめんね」という言葉は、彼の心に深い後悔として残りました。鬼になって人間の時の記憶が薄れていく中で、竈門炭治郎の優しさに触れたとき、彼は自分が両親に謝りたかったという本来の感情を思い出したのです。累の「家族」は、血縁関係のない鬼たちに、恐怖によって役割を演じさせていた歪んだ擬似家族でした。
注意点: 累の家族への執着は、彼自身の悲しい過去に深く根ざしています。彼の行動は残酷ですが、その背景には人間だった頃の後悔や、温かい絆への強い憧れが隠されています。
下弦の伍・累の悲劇と強さの秘密
- 累の強力な血鬼術とその種類
- 下弦の伍・累の隠された強さ
- 無惨がお気に入りだった下弦の伍
- 那田蜘蛛山での鬼滅の刃の激戦
- 竈門炭治郎が挑んだ累戦の行方
- 下弦の伍・累の死亡と最期
- 累のアニメ・漫画登場シーン
- 鬼滅の刃の累が見せた人間性
累の強力な血鬼術とその種類
累の血鬼術は、糸を操る能力です。この糸はただの糸ではなく、鋼鉄を思わせるほどの硬度を持ち、相手を切り裂く鋭い刃となったり、鬼殺隊の日輪刀すら防ぐ盾となったりします。その威力は、並の隊士では到底太刀打ちできないレベルでした。
彼の血鬼術には、複数の強力な技が存在します。代表的なものとして、対象を細かく刻み込む「刻糸牢(こくしろう)」、敵を籠の中に閉じ込めるかのように追い詰める「殺目篭(あやめかご)」、そして累自身の血を混ぜることでその硬度と殺傷能力を極限まで高めた最強の技とされる「刻糸輪転(こくしりんてん)」があります。これらの技を巧みに操り、累は那田蜘蛛山で鬼殺隊を翻弄しました。
下弦の伍・累の隠された強さ
前述の通り、累は十二鬼月の中でも下弦の伍という序列に位置していました。しかし、その実力は決して「伍」に留まるものではありません。公式ファンブック第2巻によると、累の実力は「下弦の壱や弐に匹敵するほどの強さ」とされており、下弦の鬼の中ではトップクラスでした。
彼が「下弦の伍」という位置にとどまっていたのは、本来十二鬼月の間で序列を変動させるために行われる「入れ替わりの血戦」を、彼自身が行わなかったためです。鬼になってまだ二十年弱と比較的若い鬼であるにも関わらず、その強大な力は、無惨が彼を特別扱いする理由の一つでもあります。
MEMO: 累が入れ替わりの血戦を避けたのは、序列に執着するよりも、家族を作るという個人的な目的に集中していたからかもしれません。
無惨がお気に入りだった下弦の伍
鬼舞辻無惨は、配下の鬼たちに対して非常に冷酷で、少しでも期待に沿わない者は容赦なく処分してきました。しかし、下弦の伍・累に対しては、無惨は明らかに特別な感情を抱いていました。
無惨は累を病弱だった自分に力を与え、励ましてくれた恩人として認識しており、累もまた無惨に強い忠誠心を抱いていたのです。無惨が累を下弦の鬼でありながら名前で呼んだり、累だけ名前が変わっていないなど、他の鬼には見られない露骨な贔屓が見受けられます。また、鬼が群れることや、力を他の鬼に分け与えることは厳しく禁じられていますが、累にはそれが特別に許されていました。これらの事実から、累が無惨にとってどれほど重要な存在であったかが伺えるでしょう。
「無惨様のお気に入り」って、他の鬼たちにとっては羨ましいような、恐ろしいような存在だったんでしょうね。
那田蜘蛛山での鬼滅の刃の激戦
那田蜘蛛山は、漫画では第28話から第44話、アニメでは第15話から第21話で描かれる「那田蜘蛛山編」の舞台です。この深い山を根城にしていたのは、下弦の伍・累とその彼が作り出した”家族”の鬼たちでした。
累の家族の鬼たちは、累の血と力を分け与えられた影響で、それぞれが蜘蛛を模した容姿や能力を持っていました。例えば、父蜘蛛は巨体と剛力で炭治郎と伊之助を追い詰め、母蜘蛛は蜘蛛の糸で鬼殺隊士たちを操り同士討ちさせました。さらに、顔は累に似ているが体は蜘蛛そのものの兄蜘蛛は、人間を蜘蛛に変える毒「斑毒痰(ふどくたん)」で善逸を苦しめました。そして、姉蜘蛛は胡蝶しのぶの毒によって絶命しています。この那田蜘蛛山での戦いは、鬼殺隊にとって大きな試練の場となったのです。
竈門炭治郎が挑んだ累戦の行方
竈門炭治郎は、那田蜘蛛山で累と死闘を繰り広げました。累の鋼鉄の糸の血鬼術に追い詰められ、何度も絶体絶命の窮地に陥ります。
しかし、炭治郎は諦めませんでした。父から伝承された「ヒノカミ神楽」の力を覚醒させ、妹・禰豆子の血鬼術が加わることで、一時的に累を凌駕するほどの力を発揮します。この戦いは、炭治郎が鬼殺隊士として大きく成長するきっかけとなり、彼の力の源である「家族」の絆を再確認する重要な場面でもありました。しかし、累の頸を斬ったかに見えたその瞬間、累は自身の頸を自ら切断し、炭治郎の攻撃を無効化しています。
下弦の伍・累の死亡と最期
自らの頸を切断したことで、下弦の伍・累は一時的に危機を回避しました。しかし、その後に現れた水柱・冨岡義勇によって、彼の物語は終わりを迎えます。義勇の圧倒的な水の呼吸「拾壱ノ型 凪」によって、累は抵抗することなくその頸を斬られ、完全に死亡しました。
累の最期の瞬間、彼は炭治郎の優しさに触れて人間だった頃の記憶を鮮明に思い出し、両親への後悔と謝罪の気持ちを抱きます。死後、魂となった彼は、実の両親と再会を果たし、悲しい過去と向き合い、ようやく本当の家族の温かさを取り戻すことができました。彼の最期は、多くの読者に感動と深い悲しみを与えています。
累のアニメ・漫画登場シーン
累が登場するアニメ「鬼滅の刃」は、2019年4月から9月に放送されたTVアニメ「竈門炭治郎 立志編」です。特に、彼と炭治郎との激しい戦いが描かれるのは、アニメでは第18話から第21話にかけてのクライマックスです。漫画では、第5巻の第36話から第43話にあたるエピソードで、彼の登場と活躍、そして最期までが描かれています。
アニメでは、その迫力ある映像表現と内山昂輝さんの演技によって、累の冷酷さと悲劇性が一層際立っていました。漫画を読んだ方も、アニメでその動きや音、色彩を体験することで、さらに深く彼の物語に没入できるでしょう。
鬼滅の刃の累が見せた人間性
累は鬼でありながら、非常に人間らしい感情を抱えていました。それは「家族の絆」への強い渇望です。鬼として残虐な行為を重ねた一方で、彼の行動の根底には、人間だった頃に得られなかった、あるいは失ってしまった家族の温かさを求める気持ちがありました。
特に印象的なのは、炭治郎が累の過去を理解し、彼を哀れむような眼差しを向けた時、累が自身の人間性を思い出した場面です。彼は鬼になったことで人間の時の記憶が薄れていましたが、炭治郎の優しさに触れることで、両親に謝りたかったという本来の心を取り戻しました。この描写は、鬼という存在の中にも、人間だった頃の感情や後悔が深く根差していることを示しています。
たとえ鬼になっても、人間だった頃の心まで完全に消えるわけではないんですね。累の最期は、本当に切なかったです。
下弦の伍・累が残した爪痕
- 累は『鬼滅の刃』に登場する十二鬼月の下弦の伍である
- 炭治郎たちが初めて遭遇した十二鬼月であり、那田蜘蛛山で激闘を繰り広げた
- 彼は家族の絆を求め、他の鬼に擬似的な家族を演じさせていた
- 鬼舞辻無惨のお気に入りだったため、特例で家族を作ることなどが許された
- 累の血鬼術は鋼鉄並みの硬度を誇る糸を操る能力で、刻糸牢や刻糸輪転などの技がある
- 公式ファンブックによると、累の実力は下弦の壱や弐に匹敵するほどであった
- 病弱だった過去、鬼となり両親を殺してしまった悲劇的な背景がある
- 那田蜘蛛山には、父、母、兄、姉の鬼たちが累の家族として存在した
- 竈門炭治郎はヒノカミ神楽と禰豆子の血鬼術で累に反撃を試みた
- 累の頸にトドメを刺したのは水柱・冨岡義勇であった
- 最期には炭治郎の優しさに触れ、両親への後悔と思いやりを思い出した
- アニメ「竈門炭治郎 立志編」でその物語が描かれ、高い人気を博した
- 彼のキャラクターは、鬼の持つ人間性や悲しい過去を象徴する存在である
- 累の物語は、読者に鬼の悲劇性や深い心情を考えさせるきっかけとなった





